「カラオケで声が大きいって言われちゃう」「ついつい大声になってしまって、周りに迷惑をかけていないか不安」――そんな悩みを抱えているあなたは、もしかすると自分の声量をマイナスに感じているかもしれません。しかし、声量があることは、歌を上達させる上で非常に大きな強みになります。この記事では、声量が大きすぎることで起きる悩みを解決し、その武器を活かしてさらに歌をワンランクアップさせるための具体的な方法を解説していきます。

カラオケで「声量がありすぎる」のは悪いこと?それとも良いこと?
カラオケで声量があることは、決して悪いことではありません。むしろ、歌唱力アップにおいて大きなアドバンテージとなります。声量が大きい人は、元々楽に声を出せる傾向にあるため、そうでない人に比べて歌が上手い傾向にあります。これは、ボイストレーニングを積んだほとんどの人が声量を持っていることからも明らかです。
カラオケで声量があるのは【最大の武器】になる理由
声量があることは、歌唱表現を豊かにするための必須項目です。例えば、歌い出しは声を抑え、サビで声量を上げて盛り上げるという基本的なテクニックも、声量があるからこそ可能になります。また、声量があるだけで歌に迫力が増し、聴いている人に強烈なインパクトを与えることができます。プロの歌手である根本要さん(スターダスト☆レビュー)も、声量があるからこそ、力を入れずに声をマイクに細く長く入れることができると語っています。声をコントロールできることが、歌唱力を高める上で非常に重要なのです。
なぜ「うるさい」と言われる?声量が強すぎることで起きる3つのデメリット
一方で、声量が強すぎると「うるさい」と言われてしまうこともあります。これは、単純に音量が大きすぎるだけでなく、「叫んでいる」状態になっているためです。カラオケでやたらと大声で歌っている人がいますが、それは声量が大きいとは言えません。声量がある声と叫んでいる声には明確な違いがあります。声量がある声は、呼吸、共鳴、声帯の3つのバランスが取れており、コントロールが可能です。それに対し、叫んでいる声はバランスが崩れた「ただ大きく張り上げた声」であり、聴き苦しく耳障りな声になります。
また、歌い始めから終わりまで常に大きな声を出し続けようとすると、喉が疲れ、スタミナ切れで二番以降が歌えなくなるというデメリットもあります。これは、陸上の長距離ランナーが最初から全力疾走するのと同じです。そして、マイクは日常会話程度の声量で十分声を拾ってくれるため、必要以上に大きな声を出すと、スピーカーが音割れしてうるさく聞こえてしまうこともあります。
声量を抑えたい人が知るべき3つの改善テクニック
声量が大きすぎることで悩んでいる人は、まず「ただ大きく声を出す」ことから抜け出す必要があります。声量をコントロールし、より良い歌唱を目指すための具体的なテクニックを3つ紹介します。
マイクの持ち方と距離を変えるだけで声量は劇的に変わる
カラオケのマイクは、口との距離によって声の拾い方が大きく変わります。元々声量がある人は、マイクから口を少し離して歌うことが推奨されます。目安は拳1つ分ほどです。プロの歌手である桑田佳祐さん(サザンオールスターズ)も、息の量が少なく小さな声で歌うことで喉の力が抜けていると、コブクロがMステで語っていました。マイクを口に近づけすぎると、小さな声でも音割れしてうるさく聞こえてしまうため、マイクとの距離を調整することで、声量をうまくコントロールできます。
声の【出し方】を変える。喉に負担をかけずに歌う方法
無理に大きな声を出すのではなく、「声を響かせる」ことを意識しましょう。声量とは息の量ではなく、共鳴のさせ方が大切です。声は声帯が振動して作られますが、息の量が多すぎると声帯がうまく機能せず、息っぽい声になってしまいます。声を響かせる場所は喉、口、鼻の3つで、共鳴させる場所によって声質が変わります。口の中に空間を作るように縦に開いたり、あくびをするように喉仏の位置を下げて歌ったりすることで、響きのある声が出せるようになります。

カラオケ機種の【設定】を活用する。エコーやマイク音量を調整するコツ
カラオケの音量設定も、歌いやすさに大きく影響します。マイク音量を少し控えめに、カラオケのミュージック音量を少し大きめに設定すると、自分の声が聴こえやすくなり、歌いやすいと感じる人が多いです。目安としては、マイク音量22、ミュージック音量22~25、エコー15~18が「黄金比」とされています。これらの設定値を参考に、自分の声に最適なバランスを見つけましょう。
声量がある人がさらに歌を上達させるための【裏技】
声量があることは、歌をさらに魅力的にするための大きな武器です。声のコントロールをマスターし、歌唱力を高めるための裏技を紹介します。
声量を活かした歌い方とは?【強弱(メリハリ)】をつけるための練習法
声量がある人は、歌全体にメリハリをつけることで、聴き手に飽きさせない歌唱ができます。常に大きな声を出すのではなく、音の強弱(クレッシェンドやデクレッシェンド)を意識して歌ってみましょう。これにより、喉の体力も保つことができ、一曲を最後まで力強く歌いきることができます。
マイクに【乗せる】感覚を掴む!声量を操るトレーニング
プロの歌手は、力を入れずに「声をマイクに細く長く入れる」ことを意識しています。この「マイクに乗せる」感覚を掴むことが、声量を操る上で非常に重要です。シンガーズフォルマントという技術を使うと、大きな声ではなく「鳴る声」で歌えるようになります。これは、特定の周波数帯域を強調することで、歌声が演奏に埋もれないようにする技術です。この技術を習得することで、声量を必要以上に上げることなく、迫力のある歌声を作り出すことができます。声量とは、キーの高い低いに関係はありません。キーが低くても声量がある人は多く、声の高さに関わらず「鳴る声」が出せるかどうかが重要です。
プロも実践する!【腹式呼吸】をマスターして安定した歌唱力を手に入れる方法
腹式呼吸は、歌唱の基礎であり、声量を安定させるために不可欠です。歌う時の息の量は、普段話す時とほとんど変わらないと言われています。しかし、息をたくさん吐きすぎてしまうと、声帯がうまく機能しません。腹式呼吸をマスターすることで、必要な量の息をコントロールし、声帯をしっかり閉じられるようになります。これにより、少ないエネルギーで安定した声量を保つことができ、長時間歌っても疲れにくくなります。インナーマッスルを鍛えるクランチなどの筋力トレーニングも効果的です。
そもそも、カラオケが【上手い人】の特徴とは?
カラオケが上手い人とは、声量が大きいだけでなく、いくつかの共通点があります。これらの特徴を理解することで、あなたの歌唱力もさらに向上するでしょう。
歌がうまい人は声量が大きい?【声量】と【歌唱力】の関係性
歌が上手い人の特徴の一つに、声量があることが挙げられます。声量がある人は、どの音域でも綺麗に声が出せたり、表現力が豊かだったりします。しかし、ただ声が大きいだけでは上手いとは言えません。カラオケが上手い人とは、声量だけでなく、音程を外さず、リズム感が良く、ビブラートなどのテクニックも使える人です。

なぜ90点以上出る人がいる?【高得点】を出すために必要な3つの要素
カラオケで90点以上を出せる人は、全体の8%未満と言われています。この高得点を出すためには、主に3つの要素が必要です。一つは音程の正確性で、原曲の音程を正確に合わせることが最も重要です。次にリズムと明瞭さで、正確なリズムで明瞭に歌うことが求められます。最後に感情を込めることで、抑揚をつけることでスコアが向上します。自分の声域に合ったキーの曲を選ぶことも、無理なく正確に歌う上で非常に大切です。
【周りに迷惑】をかけない。カラオケのスマートな立ち振る舞い
カラオケは、自分だけでなく周りの人も含めて楽しむ場所です。隣の部屋に声が漏れることを気にする質問者に対して、ある回答者は「自分だけ楽しければいいのか」と問いかけています。カラオケ店に来る人は、別室の誰かの歌を聴くために来ているわけではありません。声量がある人は、マイクから口まで拳2つ分の間隔を空けて歌うなど、周りに配慮する姿勢が大人としての振る舞いです。
【Q&A】よくある質問にまとめて回答
周りの人に「うるさい」と言われたらどうすればいい?
もし周りの人に「うるさい」と言われた場合は、マイクと口の距離を離す、カラオケ音量を調整するなど、本文で紹介したテクニックを試してみましょう。周りの人への配慮を見せることで、よりスマートなカラオケを楽しむことができます。
歌っている最中に大声を出す癖を直すには?
歌い始めから終わりまで常に大声を出してしまう癖は、「ペース配分」ができていないことが原因です。これを回避するためには、歌い出しを抑え、サビで盛り上げるなど、音の強弱を意識して歌うことが有効です。また、陸上ランナーが最初から全力疾走しないように、喉の体力を保つための工夫も必要です。正しい姿勢を意識したり、腹式呼吸をマスターしたりすることで、大声を出す癖を改善することができます。
カラオケで声量がありすぎる人についてのまとめ
- 声量が大きいことは歌の上達に役立つ強みである
- ただ大声を出すのは「叫んでいる」状態である。
- マイクを口から拳ひとつ分ほど離すと良い。
- 声量を上げるには声を響かせる共鳴が重要だ。
- カラオケではマイク音量を控えめに設定する。
- 歌には強弱をつけメリハリを出すべきである。
- 高音や低音に関わらず声量は出せるものである。
- マイクに乗せる感覚で歌うことが上達の鍵だ。
- 腹式呼吸で息をコントロールし安定した声量を得る。
- 周りの人への配慮もカラオケの重要なマナーである。
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